UP 2018.3.29 HRY
MNC山歩会 2018年3月例会
京都 音羽山
京阪大谷~音羽山~牛尾観音~音羽川渓谷~山科
 ◇ 日時:2018年(平成30年)3月26日(月)、天気 晴
 ◇ 集合:9:30 京阪大谷駅
 ◇ 行先:京都山科区 音羽山(593m)
      歩行12㎞ 標高差430m
 ◇ 参加者:9名(男4名、女5名)
         平山(リーダ):詠田・日笠・香川高橋美・藤野・藤原・鹿本・花島

「これやこの 行くも帰るも別れては 知るも知らぬも逢坂(あふさか)の関」(蝉丸)
音羽山は、京都市山科区と滋賀県大津市の境界にある山で、山科区の最高峰です。逢坂山との山間は古歌にあるように古くより交通の要所となっており、東海自然歩道の通ずる音羽山山頂からは琵琶湖、京都盆地の展望が素晴らしいです。京阪大谷駅から東海自然歩道を登り、牛尾観音から音羽川を下って山科駅まで歩きました。
コースタイム:
京阪大谷駅前9:25~蝉丸神社9:40~逢坂の関9:45~陸橋9:52~(東海自然歩道)~NTTアンテナ10:55~音羽山(11:28~昼~12:02)~牛尾観音(12:45~12:55)~桜の馬場13:07~(音羽川渓谷)~鎌研ぎ橋(蛙岩橋)13:56~名神高架下14:22~JR山科駅15:00
Route Map  歩行11km

本文
「逢坂の関」
 京阪山科駅から三つ目の京阪大谷駅に下車する。京都・大津を結ぶ峠の駅は標高160m、無人でトイレもないが、なかなか趣きがある。駅前は旧東海道で、昔からのうなぎ屋さんの店がある。駅前の蝉丸神社は、盲目の琵琶法師・蝉丸を祀っている。百人一首「これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関」で知られる。山門前で軽く準備運動をして神社に参拝、スタートする。旧東海道と国道1号線の交差点には「逢坂の関址」碑が立っている。駅になかったトイレがここにあった。国道1号線を陸橋で渡り、山道に入る。東海自然歩道を示す道標には音羽山まで3kmとある。

峠の駅 大谷

蝉丸神社

逢坂の関のトイレ

逢坂の関址

国道1号線陸橋を渡る
「東海自然歩道」
 コンクリートの石段を登って自然林の山道に入る。尾根筋に続く東海自然歩道の道幅は広い。常緑のヒサカキが多い。やがて難関の丸太階段の道である。標高360mから460mへ延々と続く。途中で一息入れる。20分ほどの階段道をこなしてようやく主稜線にあるNTTアンテナ(標高490m)のところにでてきた。傾斜が緩む。一転観察モードに。黄色い花をつけているのはクロモジ、ウリハダカエデの芽も膨らみ、アセビは満開だ。

東海自然歩道

難関の階段道

主稜線に出る 左はトイレへの道。

クロモジ

アセビの巨木
「音羽山」
 リョウブのプロムナードを通り抜ければ音羽山593mだ。頂上の鉄塔下から北側に山科盆地、東山、比叡山、大津の町、琵琶湖など360度の展望だが、春霞で遠方の山々はかすんでしまっている。まだ11時30分だが、風もなく穏やかなお天気なので展望の良いここで昼食とする。目の前のソヨゴの木のてっぺんにホオジロがとまった。

リョウブのプロムナード

音羽山山頂

音羽山よりの展望(左から山科盆地、東山、大津市街、琵琶湖、比叡山がかすむ)

音羽山三角点で
「牛尾観音」
 昼食後は東海自然歩道を下っていく。途中で石山寺へ向かう東海自然歩道と分かれて牛尾観音への道をとる。小さな手製の道知るべはわかりにくい。木の根が浮き出てザラザラの急傾斜の道は牛尾観音を大きく回り込む。最後は虎ロープのお世話になる。牛尾観音は正式には牛王山法厳寺といい、本尊は十一面千手観音像である。無人で、境内は荒れ気味であった。2013年9月台風18号の被害で境内の一部が崩れ落ち、参道も土砂に埋まったと聞く。境内の斜面の天狗杉は樹齢1000年はあるだろうか、周囲の雑木に隠れて目立たないが、根元に近づくと天をつく巨木だ。観光トイレがあるのは助かる。

牛尾観音

本堂

境内の杉の巨木
「桜の馬場」
 標高370mの牛尾観音から修復されたと思われる丸太階段の参道を下ると桜の馬場である。開花が例年の7日以上早かった京都市内は満開に近いが、ここではまだつぼみの状態である。最初の計画はここから上醍醐へ登る予定であったが、シニアにはかなりハードなので音羽川渓谷を下っていくことにした。牛尾観音で出会った女性グループは醍醐へ行くと言って別れた。

修復された丸太階段の参道

桜の馬場

音羽川渓谷沿いの杉並木(全舗装)
「音羽川渓谷」
 音羽川渓谷の道は牛尾観音への参道で全て舗装である。渓谷には小滝が続き、長い道のりを退屈させてはくれなかった。上流から順番に滝をメモして歩いた結果が次の通りだが、もれがあったらご容赦を。苔の雫滝→牛尾白滝→笹根の細滝→蛇谷白石滝→(大蛇塚)→音羽の滝→(しずく谷不動尊)→夫婦滝→橘青龍の滝→東くねり滝→聴呪(ちょうじゅ)滝→長尾ノ連滝→懺坂(ざんざか)・竄(ざん)の滝→(十八丁碑)。音羽滝、夫婦滝は水量も多く目を引くが、山ひだを伝う長く細い流れの滝が多い。渓谷で三つ目の橋、鎌研ぎ橋(蛙岩橋)を渡ると民家が近い。

音羽滝

夫婦滝

ししおどしのある滝(無名)
「山科」
 集落の中、露山水車、白石神社、京の田舎民具資料館などを見ながら歩く。参道を含めて紀貫之、藤原定家などの歌碑が多いのに気付く。振り返ると、民家越しに音羽山のなだらかな山容が見える。 名神高速京都東ICの高架に行き当たった。当初は追分駅までの予定であったが、健脚の皆さんなので交通の便のいい山科駅まで歩くことにする。町中を歩くこと約40分で山科駅に到着、解散とする。お疲れ様でした。反省会は新快速明石行きの車内でした。

山科 小山地区から見る音羽山
文・写真/平山、編集/平山

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