紅葉の鞍馬・貴船を歩く

UP 2015.11.29HRY

MNC　2015年1１月　例会報告

紅葉の鞍馬・貴船を歩く

日　時：2015年(平成２７年)１１月２６日（木）
場　所：京都市左京区鞍馬山、貴船神社
集　合：叡山電車出町柳駅9：30～15：20 出町柳駅(解散)
参加者：２４名　天候：曇り一時小雨

コース：
鞍馬駅～仁王門～由岐神社～本殿金堂（昼食）～背比べ石～大杉権現～不動堂～義経堂～奥の院魔王殿～西門～貴船神社～中宮～奥宮～貴船口駅　＜歩行約８ｋｍ＞

　１１月例会は季節の変わり目で、予定していたメンバーが体調不良で直前に参加を取りやめた方が多く、結局２４名で実施となった。
実施日の週は天候が不順で、開催日の前夜から未明にかけても雨が危ぶまれたが、集合時間には多少晴れ間もあり、まずまずの日和と思って出発。しかし、歩きだして間もなく由岐神社から九十九折り参道で小雨が降り出し、傘をさしての散策となった。

鞍馬駅前でスタートミーティング

鞍馬の天狗

「鞍馬寺」

　鞍馬寺は唐招提寺を建立した鑑真和上の弟子鑑禎上人が、宝亀元年〈７７０〉にこの鞍馬山に寺をおこす。以来１２００年以上経つが明治維新後の衰退がひどく、大正８年から信楽真純が復興に努める。途中火災にもあったが昭和２２年鞍馬弘教として開宗。信楽真純は名を香雲と改め、初代貫主に。寺の宗派は律宗・真言宗・天台宗と変遷したが、昭和２４年天台宗から離れ、鞍馬弘教の総本山に。教義は尊天信仰。
　由岐神社は地元鞍馬の町の氏神。京都の３大奇祭と称される「鞍馬の火祭」はこの神社の例祭。因みに他の２つは今宮神社の「今宮やすらい祭」、太秦広隆寺の「太秦の牛祭」。九十九折り参道を経て整備された階段を登り切ると本殿金堂に。ここでは各人がパワースポットに立つ。天に向いて両手を挙げる人、祈る人、雨を恨む人・・。小雨ではあったが上がる様子もないので、本殿金堂横にあるテントを借用し早めの昼食とした。

鞍馬寺仁王門
鞍馬の火祭で有名な由岐神社
九十九折れを上る

パワースポット（鞍馬寺本殿金堂）

鞍馬寺本殿金堂で

「奥の院」

　午後からはほとんど傘の必要もなく、牛若丸が奥州に下る際、名残を惜しんで背を比べたという「背比べ石」から当初昼食場所と予定していた大杉権現に木の根が露出した「木の根道」を進む。この辺りはスギ林に靄が発生し幻想的な空間に。

これより奥の院
義経の背比べ石
木の根道

幻想的雰囲気の中にある大杉権現

　木の根道は雨にぬれ滑りやすく、かつ下り道で注意深く進む。牛若丸と天狗が出会ったという不動堂、その右上には義経の魂が宿るという義経堂。ここでは義経の北方移動説やジンギスカン説まで話題豊富。なお、不動堂には伝教大師が彫ったという不動明王が安置されている由。ここを経由して奥の院魔王殿に。魔王尊が祀られていると言うが、室内は薄暗く神秘性を持った佇まい。ここから一気に下って西門に。仁王門で借りた杖を返し貴船神社に向かう。

不動堂
義経堂
奥の院魔王殿

貴船へ北山杉の道を下る

鞍馬寺西門と貴船

「貴船神社」

　賀茂川の上流の一つである貴船川に沿って本宮・中宮（結社）・奥宮があり、本殿参拝後、巨大な神木カツラの横でこちらの神官から神社のいわれを解説頂く。神社は神武天皇の母、玉依姫命が淀川・賀茂川・貴船川を溯上して水神を祀ったのがはじまりで、水神は“たかおかみのかみ”で、「おかみさん」はここからきている由。かっては上賀茂神社の末社だった事、祈雨・祈晴を行う際は馬を供えたが、その後馬の絵となり「絵馬」の発祥の地等々興味深い話を聞いた。

貴船神社参道

貴船神社鳥居
貴船神社本殿
水神

神官から神社のいわれを解説頂く

ご神木の桂

　中宮は“ゆいのやしろ”とも言い、縁結びの神として訪れる人も多いとの事。「我々の年代では・・・」とメンバーからの声も聞こえたが、平安時代の歌人：和泉式部もここを訪れ願った所、夫婦円満になったとの案内あり。
　「思い川」は奥宮への参道で、大杉並木を進むと奥宮に入る。本来ここに本宮があった所で、貴船川の洪水で現在の形になっている。ここには玉依姫命が乗ってきたという「御船型石」があり、奥宮の横には仮の社を創る「権地」があった。