UP 2012.5.31 HRY
―環境体験学習支援―
有馬富士公園での「生き物つながりたんけんたい」
◇日時:2012.5.25(金)天気 雨後曇り 10:00〜14:30 ◇場所:県立有馬富士公園 ◇目的:環境体験学習支援 ◇テーマ:生き物つながりたんけんたい ◇対象:宝塚市立光明小学校3年生2学級 1〜8班 41名(疋田先生、篠田先生) ◇MNC:15名 |
普段何気なく見ている生き物、その生き物はどんな暮らしをしているのだろう。生き物同士はどんなつながりをもっているのだろう。 いろんな疑問を持って、自然の中に出てみよう。春、夏、秋、冬、1年を通して自然を観察してみると、いままでみえていなかった自然の不思議、生き物のつながりが見えてくる。第1回目は有馬富士公園で生き物観察をします。こどもたちはどんな発見、体験をするでしょうか。
スケジュール
10:00 児童、出会いの広場到着 ご挨拶,注意事項伝達、学習の目的(先生、坂本、岡田) 10:15 大ケヤキの説明(岡田)→班毎に出発→花の道周辺「草原の草花と虫たち」 →花の講堂周辺 「落ち葉の下に生きる虫たち」→ 野鳥観察シェルター「耳を澄まして野鳥の声を聞いてみよう」→ ターザン広場(迷路)「カンアオイとギフチョウの話」→ 水辺の広場周辺「水辺に生きる生き物たち」水辺の講堂へ 11:45 捕獲した生き物の名前を知ろう(黒田講師)班毎に同定 捕獲した生き物を全員で草原や水辺に戻す 12:10 昼食 ザリガニ見つけ隊と捕獲 13:00 水辺の講堂出発→草地生態園→芝生広場→ガーデン階段→自然学習センター 13:30 自然学習センターで児童は自由学習 14:10 自然学習センター前広場集合 児童今日の感想発表 まとめとご挨拶(岡田) 14:30 終了 児童バスで帰路に MNC担当者解散 新三田駅へ |
生き物たんけんへ
今日は朝から雨ですね。でも、こんな日にも生き物たちは一生懸命生きています。生き物はどんなところにいるでしょう。葉の裏、土の中、いろいろ考えられますね。いろんなところを観察、探検してください。
観察に当たって、注意があります。毛虫の中には毒をもつものがあり、触るとかぶれます。又、マムシと言う名の蛇は猛毒を持っていますから、近づかないように。植物では、漆という木がありますが、これも触るとかぶれて危険です。そういう危険な動植物にふれないよう気をつけましょう。
この木はとても大きいですね。大人の人が2人で抱えるくらいの大きさです。ケヤキといいます。この木の葉にはたくさんの生き物がいるでしょう。けれども、目に見えないところにもたくさんの生き物がいますよ。木は地上と同じ大きさの根を持っています。その根の汁を吸ってせみの幼虫が育ちます。大きな木はそれだけたくさんの命を養っているのです。では、武庫ネイチャーの物知り博士と一緒に生き物たんけんを始めましょう。(岡田)
<園内地図はここ>
出会いの広場でご挨拶
出発
公園のシンボル大ケヤキ
花の道・花の講堂
<草原の草花や虫たち・落ち葉の下に生きる虫たち>
クローバーの咲き乱れる草原を歩きます。大きな葉っぱ、大きな白い花はホウノキです。近づいてみるといいにおいがしますね。木の葉に隠れてチョウやガの幼虫がいます。みのむしがたくさんぶら下がっている。みのむしはじめてみた!ミノガの幼虫が入っているんだよ。ルーペでそっと覗いてみます。落葉をかき分けたらダンゴムシがでてきました。
ホウノキ:いいにおい!葉が大きかった!
みの虫がぶら下がっている
落葉をかき分けて
ハラグロオオテントウ
なにか見つけました
ルーペでしっかり見てみます
あれは何だ! |
エノキを食い荒らした蛾の幼虫 |
野鳥広場・ターザン広場・迷路
<野鳥の声・ギフチョウの食草>
鳥の道でシジュウカラに出会いました。ツピーツピーと鳴いていました。黒と白のツートンカラーです。ウグイスとホオジロのさえずりも聞こえました。ホオジロは水辺の講堂で姿を見せてくれました。鶯の鳴き声はみんな知っていますね。朝から良くさえずっていました。
シジュウカラ
ホオジロ
ギフチョウの食草 カンアオイ
水辺の広場・水辺の講堂
<水辺の生き物たち>
雄大な有馬富士と福島大池を見ながら水辺の広場に移動。水辺では、キショウブ、オタマジャクシ、マツモムシ、アメンボ、カエル、などがいました。
生き物を同定する虫博士
水辺の講堂で、虫博士の黒田講師より昆虫の特徴についてお話がありました。
昆虫は足が6本、足は胸のところについていますよ。8本足があれば、それは昆虫ではありません。クモの仲間です。昆虫の口は食べ物によってさまざまです。(蝶の口はストローだったね)
その後、かごの中の生き物を同定しながら、それぞれの特徴の解説がありました。
コメツキムシは死んだまねをします。
ジョウカイボンは成虫も幼虫も他の昆虫を捕らえて食べる肉食昆虫です。このかごの中の虫は食べられてしまうよ。
カメムシは、木の汁を吸ったり、昆虫の体の汁を吸ったりします
今回捕まえた生き物
シリアゲムシ、キリギリスの仲間、アマガエル、ツチガエル、カメムシの仲間、 ザリガニ、テントウムシ、アブラムシ、コメツキムシ、スズメガの幼虫 ハムシ、バッタの子供、オサムシ、ツチイナゴ、キリギリス、クモ、カマキリの子、 ウバタマムシ、コマルバチ、ガガンボ、ダンゴムシ、コオロギの幼虫 、ハナムグリ、ゴミムシ、ジョウカイボン、モリチャバネゴキブリ |
昼休みには、スタッフが用意した釣竿で、ザリガニ釣りをしました。 今年はなかなか釣れないようで、いないのかしらと思っていると 捕えました。女の子です。どんな風にしてザリガニを捕まえることができたの。
餌をとられたーといっている人がいたので、それと似たような場所を見つけて竿を入れたら、ぶるっと振動したの で、竿を上げたら釣れていました。
すごい観察力と応用力ですね。
オタマジャクシ、ミズスマシ、マツモムシ |
女生徒がつかまえたザリガニ |
ツチガエル |
クローバーが茂っているところでこんな遊びも
水辺の花 キショウブ
クローバーの指飾り
まとめ
児童から ・カエル池でザリガニを2匹捕まえたのでよかった ・有馬富士公園にどんな虫がいるかわかったので良かった ・虫を取るのが大変だったけど、アマガエルが取れてよかった ・虫は取れなかったけど、虫がどんなとこにいるかわかってよかった ・虫が苦手だったけど、虫がいっぱいいて、いろいろ教えてもらって、苦手だったのに虫を観察できてよかった ・虫をいっぱい見て、少し虫博士になれてよかった ・指輪の作り方を教えてもらってよかった |
まとめの司会を子供たちがして、はいはいと手が挙がり、活発な3年生でした。 今日の学習の目標、自然を観察し、不思議を発見し、生き物のつながりを見つけること、どれだけできましたか。 武庫ネイチャーの私たちは7月のせみの学習を楽しみにしています。7月に又お会いしましょう。
最後に「手のひらに太陽を」、3番までしっかり歌い帰途につきました。
「手のひらに太陽を」
やなせたかし作詞・いずみたく作曲♪ぼくらはみんな 生きている
生きているから 歌うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから かなしいんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくのちしお
ミミズだって オケラだって
アメンボだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ♪ぼくらはみんな 生きている
生きているから 笑うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから うれしいんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくのちしお
トンボだって カエルだって
ミツバチだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ♪ ぼくらはみんな 生きている
生きているから おどるんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから 愛するんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくのちしお
スズメだって イナゴだって
カゲロウだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ
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文・写真/軸屋、編集/平山武庫ネイチャークラブ