UP 2011.10.20 HRY

-環境体験学習支援−

宝塚市立光明小学校3年・生きものつながりたんけんたい(秋季編)

■日 時: 10月18日(火) 9:00〜12:00 天候: 快晴
■場 所: 宝塚市立「宝塚自然の家」
■テーマ: 学校を離れ、宝塚市郊外の豊かな自然のなかで
       生き物のつながりを学ぶ
■対 象: 光明小学校3年生
       22名(1班〜 6班)
       担任 清水先生、ほか1名 計24名
■MNCスタッフ: 14名
〜主旨〜
 今秋で3回目、西谷の自然豊かな「宝塚自然の家」をフイールドに生き物のつながりを学ぶ。「宝塚自然の家」では絶滅危惧種のギフチョウの飼育に力を入れている。ギフチョウの話(生態)をするなかで、自然環境を大事にすることの大切さを学び、歴史民俗資料館を見学しながら、生活の必要性から自然環境を守ってきた昔の農家の暮らしを知ることによって、何かを感じてとってもらいたい。また、「宝塚自然の家」の森にどんな生き物がいるか、どんな木に、どんな実がなっているかよく観察し、樹木や実と昆虫・野鳥との関係をじっくりと学習する。

 〜スケジュール〜

  9:20 児童 「宝塚自然の家」の田んぼに到着  ギフチョウアートを見学
  9:45 ギフチョウのお話(全員)    (講師:MNC・黒田展弘さん)
 10:00 6班に分かれ「生きものつながりたんけん」に出発
       [探検ルート]:事務所前→ギフチョウゲージ→歴史民俗資料館→体験学習室→天文台
              →ギフチョウゲージ→事務所前→(アカシア広場)→散策路→松尾湿原→炭焼がま跡地
              →多目的広場→アカシヤ広場
 11:45 アカシア広場 捕獲した生き物の同定(講師:MNC黒田展弘さん)
 12:10 昼食 (アカシア広場)
 12:45 学習のまとめ
 13:00 終了、児童は上佐曾利ダリア園へ、MNCは自主活動(芋ほり等)

ギフチョウ田んぼアート

〜生きものたんけん〜

 天気は快晴、秋晴れの気持ちの良い気候です。朝、バスに乗って児童22名と先生達は「宝塚自然の家」稲穂アートのある田んぼで途中下車。黄金色に輝く稲穂の中にギフチョウが浮かぶ姿に感動、見学のあと徒歩で移動、事務所前に待ち受けるMNCスタッフと7月以来の感激の再会、班別に着席し全員で黒田さんの「ギフチョウのお話」を聞く。生き物にはそれぞれの棲める環境や生きるための食べ物(餌)が必要であること等を学ぶ。

<ギフチョウのお話>


生き物のつながりについて勉強しましょう
 
ギフチョウのお話(黒田(展)さん)

冬眠中のギフチョウのサナギ

食草のカンアオイ

ギフチョウ

ギフチョウ飼育ケージ
班別に分かれ自然豊か森を散策、秋の植物や実など観察し、食べることができる木の実のあることも知り、味見も経験して鳥の気分になる。また、古民家を見学し昔の農家の暮らしや、農機具等も知る。多目的広場や松尾湿原で昆虫探しに熱中、バッタやチョウ等捕獲した生きものを黒田さんに同定してもらい今回の「たんけん」を終了する。

<古民家で>


土間のかまど

だいはち車

<草花やいろいろな実>

 
この黒い実は何だろう(タカノツメ)

ガマズミの実はどんな味?

湿原にはリンドウやアザミの花が咲く

<虫たち>


イナゴをつかまえました

アリジゴクにありを近づけてみる

バッタを食べるカマキリ

つかまえた生き物の同定(黒田さん)

<各班がつかまえた生き物>

カエル

アカトンボの仲間

ミノムシ

キチョウ

クルマバッタモドキ

カマキリ

ツチバッタ

 アリジゴク
1班 オオカマキリ、ショウリョウバッタ、イナゴ、クルマバッタモドキ、キチョウ、アカトンボ、イトトンボ
2班 オンブバッタ、キリギリス、ハチ、アカトンボ、キチョウ、コオロギ、ミノムシ
3班 クルマバッタモドキ、イナゴ、アカトンボ、キチョウ、ヤマトシジミ
4班 ショウリョウバッタ、イナゴ、アカトンボ
5班 クルマバッタモドキ、ツチバッタ、コオロギ、キチョウ、アカトンボ
6班 イナゴ、アカトンボ

<観察路の草花や木の実>


ガマズミ

タカノツメ

ナツハゼ

コナラ

ギンナン

カキ

イロハモミジ

ミツバアケビ

キノコ

リンドウ
スタッフ感想
・今回、アリ地獄とあり、バッタとカマキリ、の食べる、食べられるつながりを自分の目で実際に見ることができたことで、つながり学習が深められたと思います。又、動物によって運ばれる種、風によって運ばれる種の違いを形や色の違いなどで実感していました。五感を使う事に中々積極的でした。
・子供たちが無心に動物(バッタ・アリジゴク・カマキリなど)を追いかけ、観察する目は生き生きとして、圧倒される程でした。
・植物に対しても、触ったり食べたり(ナツハゼ・ガマズミ)、此方の話に対する子どもたちの気持ちの表現は素直で積極的でした。
・カマキリがバッタを食べる様子を見て、自然界の厳しさも感じ取る事ができたのでは?と思いました。
・黒田先生のギフチョウのお話「蝶から食草、そして人間生活へ」は、ただ感心して聞き入りました。このように人間生活に関連付ける事が大切だと思いました。
・アリジゴクは、教室に持ち帰って観察しても良いのでは?と思いました(初めて見たようで、興味津々の様でした)。
・網を持ってトンボやバッタを追い掛け回す生徒が生き生きとして楽しそうなのが印象的でした
・「ギフチョウ」などを事前に下調べしていた生徒もいて感心した。
・植物への関心は見るだけでなく、触る、食べるなど五感によって身近に感じることができるものだとあらためて思った。
 (ナツハゼ・ガマズミ等)
・生き物のつながりについては、赤や黒に色づいた種子によって植物と鳥との関係が実感できたようだった。ガンピの人間との関係もよかった。また、昆虫の同定でも、昆虫と人間や植物との関係に触れられていてよかったと思う。
・色づいた落ち葉の、虫による穴のあき方の面白さを指摘したら、虫は葉の柔らかい所から食べ出していると言って、いろいろな葉っぱを集めていた。
・「これアオダイショウの子供!」 アオダイショウがいるのに何んでアカ(キ)ダイショウやキダイショウがいてへんのかな〜「アリジゴク」そしたら「アリ天国」があるんかな?ポテトチップスがいっぱいあって・・・「それ僕の天国やな!」
・ナツハゼの実をこちらが先に口にするが、本当に食べられるの!食べていいのか!と こわごわ口に入れる。「すっぱい!」と言いながらも数個を食べていた。ガマズミは中の種が大きい事を発見してくれる。
・股覗きをさせると「道しか見えない!」もっと深くしてごらん。「あ!山が上下反対に見える!」
・湿原で小型のスズメバチが半ズボンの中に入ってしまった。「じっとしていて!追っ払わないで!」「もぞもぞしている!」といいながら耐えてくれて事なきを得る。
・網を持って追う子、昆虫にあまり興味を示さない子もいるが、秋空のもと、自然の中にはいろんな植物、生物がいて、食べて、食べられて今のこの場所があることを肌で感じてもらえたと思います。
・清水先生の指導のもとに、とても素直で活発な生徒さんでやりやすかったです。歴史民族資料館では昔の農家では、コメの脱穀の仕方、家の中での生活などに興味を持ち、目をランランと輝かせていたのが印象的でした。お昼からは別行動になり残念そうにしていたのも心残りでした。

MNCスタッフ活動

                       MNCスタッフ: 9時00分 までに「宝塚自然の家」に集合(車分乗)
                       スタッフ持参品: 班で捕虫網、虫かご1組、教材、ルーペ、弁当、飲物、軍手、袋

班分けと担当

児童 MNC担当
1班 4名 黒田(捷)、軸屋
2班 4名 矢野、川井
3班 4名 永田、斉藤(志)
4班 4名 八尋
5班 3名 溝部、木下(元)
6班 3名 今西

総括:岡田  生き物指導:黒田(展) タイムキーパー:坂本 記録:平山

文・写真・編集/平山
武庫ネイチャークラブ

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