UP 2011.5.21 HRY
―環境体験学習支援―
有馬富士公園での「生き物つながりたんけんたい」
■日時:2011.5.17(火) 天気 晴 10:00〜14:10 ■場所:県立有馬富士公園 ■目的:環境体験学習支援 テーマ:生き物つながりたんけんたい ■対象:宝塚市立光明小学校3年生 1学級 1〜6班 22名 (清水先生、教頭先生) ■MNC:14名 |
「生き物つながりたんけんたい」
人も自然環境の中にある。その自然の中で生き物のつながりを見つけてこそ人も自然もお互いに支えあって生かされていることがわかる。そこで春夏秋冬の生き物とのふれ合いを通して互いにつながっていることを学び、人との関わりから学ぶ自然に対する豊かな感性も育みたい。
第1回目は有馬富士公園で、野外にどんな生き物がいるか自然公園の中で生き様を観察し、学校の中の様子と比較する。花や樹木と昆虫、野鳥等の関係を学習します。
スケジュール
9:55 児童出会いの広場到着 ご挨拶、注意事項伝達、学習の目的 (先生・坂本・岡田) 10:05 ケヤキの説明(岡田)→班ごとに出発→花の道周辺[@草原の草花と虫たち] →花の講堂周辺[A落ち葉の下に生きる虫たち] →野鳥観察シェルター[B耳をすまして野鳥の声を聞いてみよう] →ターザン広場(迷路)[Cカンアオイ養殖場・ギフチョウ、食草の話] →水辺の広場周辺[D水辺にいきる生物たち]→水辺の講堂へ 11:45 E捕獲した昆虫のなまえを知ろう、班ごとに同定(黒田展) F捕獲した虫たちを全員で草原や水辺に戻す G集合写真 12:15 昼食(昼食後、合唱、ザリガニ釣り) 13:10 水辺の講堂:出発→草地生態園→スカイデッキ→林の生態園→自然学習センター 13:30 自然学習センターで児童・自由学習(MNC担当者休憩) 14:00 自然学習センター前広場集合 児童今日の感想発表 まとめ(先生・岡田) 14:05 終了、児童バスで帰路に MNC担当者解散 徒歩で新三田駅へ |
―生き物たんけん―
今日は朝から好天、新緑の山々がまばゆく輝いています。学校からバスに乗ってやってきた児童22名を出会いの広場で迎えます。「今日はどんな生き物に出会えるか楽しみですね。今朝は皆さんは何を食べてきましたか、昆虫は植物や蜜を食べて大きくなりますが、鳥はその昆虫を食べて生きています。昆虫、動物、鳥、植物などすべての生き物は食べたり食べられたりしながら、それぞれがつながって生きています。ネイチャー物知り博士といっしょに一生懸命生きている姿を見て行きましょう」。スケッチボードを下げた児童と虫取り網や虫篭を持ったMNCスタッフが握手をかわして出発。公園のシンボルツリー「ケヤキ」のお話をきいて、「花の道→野鳥の広場→ターザン広場→水辺の広場」を巡る。
<園内地図はここ>
出会いの広場でご挨拶
一人ひとり握手して自己紹介
公園のシンボル「ケヤキ」の前で
花の道・花の講堂
<草原の草花や虫たち・落ち葉の下に生きる虫たち>
クローバーの咲き乱れる草原には、ミツバチやテントウムシが花から花へ飛び交い、タンポポは綿毛をつけています。ルーペでそっと覗いてみます。木の葉に隠れてチョウやガの幼虫がいます。毛虫もいますから注意が必要です。落葉をかき分けたらダンゴムシやキノコがでてきました。
お花につく虫を観察
たんぽぽの綿毛を飛ばしてみる
落葉をかき分けて
観察した生き物(1)
クローバとミツバチ
チョウの幼虫?
ガの幼虫
毛虫
ナナホシテントウムシ |
タンポポとハチ |
モチツツジ |
落ち葉の中にキノコ |
野鳥広場・ターザン広場・迷路
<野鳥の声・ギフチョウの食草>
野鳥の広場で耳をすませば、ウグイスやシジュウカラのさえずりが聞こえてきます。ピリリリリときれいな声で鳴いているのはキビタキのようです。ターザン広場には宝塚市の木「ヤマボウシ」が白い花びら(ホウ)をつけています。迷路トトロの森の奥の水溜りにはアメンボがいました。ギフチョウの食草になるヒメカンアオイが植えられていました。
シジュウカラが巣作りしていました
トトロの森(迷路)へ
アメンボがいる池
観察した生き物(2)
ヤマボウシ
ヤマツツジ
ギフチョウの食草ヒメカンアオイ
マツの雄しべと雌しべ
ツクバネウツギ
コクサギ
オトシブミ
ミノムシ
水辺の広場・水辺の講堂
<水辺にいきる生物たち>
雄大は有馬富士と福島池をみながら水辺の広場へ移動。広い水辺では、トンボやアメンボも観察出来たが、皆が夢中になったのはお昼休みのザリガニつり。スタッフが用意した各班2本のするめの餌をつけた釣竿で思い思いの場所で糸を垂れる。吊り上げるたびに歓声があがる。おそるおそる掴んでみる児童も。
水辺の広場 |
ザリガニ釣り |
釣り上げたザリガニ |
観察した生き物(3)
ショウブ
大きなザリガニを掴んで
カナヘビ
シマヘビ
―採集した生き物―
水辺の講堂で、虫博士黒田さんから、昆虫の特徴一人一人がつかまえた虫カゴの生きものを同定する。観察が終わったあと、皆がつかまえた生き物を原っぱや池に「さよなら!」と手をふりながら「観察できてありがとう」と逃がしてあげました。
各班ごとつかまえた生き物を同定する虫博士
<児童がつかまえた生き物> 1班:トノサマバッタ、カナヘビ、トンボ、ナナホシテントウムシ、ガの幼虫、ヤママユ、オトシブミ 2班:ツチイアナゴ、シオヤトンボ、ベニシジミ、キマダラ、カナヘビ、アゴ、シリアゲムシ 3班:シオカラトンボ、ベニシジミ、ナナホシテントウムシ、ガの幼虫 4班:キチョウ、クマバチ、ナナホシテントウムシ、ムシコブ 5班:カメムシ、カナヘビ、ハムシ、ミツバチ、シロシタホタルガ 6班:テントウムシ、シオカラトンボ、ヒラタアブ、テングチョウの幼虫、モリチャバネゴキブリ、ミツバチ |
昼食休みにはスタッフが用意した釣竿でザリガニ釣りを楽しみ、みんなで「手のひらに太陽を」を合唱する。この歌の中に昆虫がいくつ出てくるか数えてみましょう。帰路は歌を歌いながら、草地生態園→スカイデッキ→林の生態園→自然学習センターへ。自然学習センターは、自由行動でしたが沢山の昆虫の標本を見たり、森の中の生き物の様子も学習できました。
七草の丘から有馬富士と福島大池を望む
「手のひらに太陽を」を歌いながら帰路につく |
「手のひらに太陽を」 やなせたかし作詞・いずみたく作曲 |
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♪ぼくらはみんな 生きている 生きているから 歌うんだ ぼくらはみんな 生きている 生きているから かなしいんだ 手のひらを太陽に すかしてみれば まっかに流れる ぼくのちしお ミミズだって オケラだって アメンボだって みんな みんな生きているんだ 友だちなんだ |
♪ぼくらはみんな 生きている 生きているから 笑うんだ ぼくらはみんな 生きている 生きているから うれしいんだ 手のひらを太陽に すかしてみれば まっかに流れる ぼくのちしお トンボだって カエルだって ミツバチだって みんな みんな生きているんだ 友だちなんだ |
♪ ぼくらはみんな 生きている 生きているから おどるんだ ぼくらはみんな 生きている 生きているから 愛するんだ 手のひらを太陽に すかしてみれば まっかに流れる ぼくのちしお スズメだって イナゴだって カゲロウだって みんな みんな生きているんだ 友だちなんだ |
―まとめ―
児童から
・虫のこといっぱい教えてくれてありがとう ・ザリガニ釣りが楽しかった ・ザリガニ釣れなかったけどつかめてうれしかった
・シオカラトンボ教えてくれてありがとう ・武庫ネイチャークラブの先生ありがとうございました
先生からは
・ザリガニやトカゲなどいろいろな生き物に出会えて、みなそれぞれに楽しそうでした ・みんなの生き生きとした顔をみて先生もうれしかった
・またお家の人に連れて来て貰おうね
もう一度来たい人は。ハイ、ハイ、ハイ・・・!! 今日は、本当にいいお天気で、皆元気に「生き物のつながりたんけん」が出来て良かったですね。お土産にドングリのコマをあげましょう。7月は、また一緒にセミの学習をしましょう。
―たんけんたい全員集合―
水辺の広場で
MNCスタッフ準備
児童 MNC 1班 4名 黒田(捷)、軸屋 2班 4名 矢野 3班 4名 永田、斉藤 4班 4名 八尋、岡田 5班 3名 溝部、木下(元) 6班 3名 今西、青木 総括:坂本 指導:黒田(展) 記録:平山 |
持ち物 [各自] 名札、弁当、飲物 「手のひらに太陽を」歌詞(配付) [班] 捕虫網、虫かご、ルーペ1組 昆虫図解シート 釣竿2本 |
文・写真・編集/平山武庫ネイチャークラブ