UP 2010.1.20 HRY
―末広小学校3年生 野外環境体験学習・生き物のつながり探検―
武庫川沿岸の野鳥観察
&野外環境体験学習まとめ
■日時:2011.1.18(火) 晴れ
9:00〜12:00
■場所:末広小学校 視聴覚室・武庫川沿岸
■対象:末広小学校3年生 45名
1組 1・2班 24名 (鶴田 先生)
2組 3・4班 21名 (柳原 先生)
■スタッフ:MNC 30名
末広小学校3年生の野外環境体験学習のサポート テーマ「生き物のつながり探検」
日頃学校や家の近くで見られる昆虫など生き物を比較しながら調べ、問題や興味を持って追従する活動を通して、生物を保護する態度を育てる。また、生き物のつながりを見つけてこそ、人も自然もお互いに支え合い生かされていることが判る。
そこで春、夏、秋、冬の年4回学校を離れた自然豊かな場所で多くの生き物との触れあいを通し、生き物が互いにつながっていることを、食物連鎖にもふれて学ばせたい・・と定めた学校の方針にもとづいて、武庫ネイチャークラブ(MNC)で、年4回の野外環境体験学習を「生き物のつながりたんけんたい」として計画し実施サポートした。
今回は年度最後4回目の屋外での「生き物つながり探検学習」として、「武庫川沿岸で野鳥観察」を実施し、引き続き学校視聴覚室で「一年の野外環境体験学習のまとめ」をした
スケジュール
8:30〜 9:00 MNC学校集合
9:00〜 9:40 視聴覚室:児童集合、挨拶、「鳥のお話」:桑原・今西
9:50〜11:10 武庫川沿岸:野鳥観察:4班で実施
11:20〜11:45 視聴覚室:「生き物のつながり探検」のまとめ:青木・平山
11:45〜12:00 児童感想発表、挨拶
―野鳥観察―
(1)鳥のお話し
視聴覚室(9:00〜9:40):桑原・今西
野外環境体験学習の最終回として、野鳥について学習した。
最初に野鳥について、室内で映像とクイズ形式で説明し、生徒の頭を野鳥モードに切り替えてもらった。生徒たちが野鳥のことをよく知っているのに感心した。引き続き武庫川河原に出て実際に野鳥を観察、快晴の冬空の下スコープを通して見るカモたちの姿に「わあーきれい!」、「すごい!」などと歓声を上げながら、鳥たちを眺めていた。わずか1時間ほどの間に各班20種類以上の鳥を観察し、学校のすぐ近くにこのようにたくさんの野鳥がいることを実感してもらった。生徒たちはこの観察を通して、身近な貴重な自然を大切にしなければならないことを学んでくれたことと思う。
鳥のお話し(桑原さん)
スズメの間違い探し
<「鳥のうそ、ほんと」のスライドから抜粋>
(2)武庫川沿岸の野鳥観察(9:50〜11:10)
リーダ 1班:桑原(今西)、2班:黒田(捷)・橋本、3班:村瀬、4班:木村
風もなく穏やかな武庫川河原
双眼鏡で
順番にスコープを覗く
ユリカモメ、オカヨシガモ
鳥合わせ
各班の観察シート
鳥観察シートから(各班合計 27種 アイウエオ順)
NO 鳥 名 水辺 地上 木の上 空 その他 1羽 2羽以上 1 アオジ ○ ○ 2 アオサギ ○ ○ 3 イソシギ ○ ○ ○ 4 イソヒヨドリ ○ ○ 5 イカルチドリ ○ ○ 6 イワツバメ ○ ○ 7 オカヨシガモ ○ ○ 8 オナガガモ ○ ○ 9 カイツブリ ○ ○ 10 カワウ ○ ○ 11 カワラヒワ ○ ○ 12 コサギ ○ ○ 13 シジュウカラ ○ ○ 14 スズメ ○ ○ 15 セグロセキレイ ○ ○ 16 ツグミ ○ ○ ○ 17 ドバト ○ ○ ○ ○ 18 トビ ○ ○ 19 ハクセキレイ ○ ○ ○ ○ 20 ハシブトガラス ○ ○ ○ 21 ハシボソガラス ○ ○ ○ 22 ハマシギ ○ ○ 23 ヒドリガモ ○ ○ 24 ヒヨドリ ○ ○ ○ ○ 25 ムクドリ ○ ○ ○ ○ 26 メジロ ○ ○ 27 ユリカモメ ○ ○ ○
天気 晴 気温5℃ 風 東南東 1m/s
3年1組 1・2班
3年2組 3・4班
―野外環境体験学習「生き物のつながり探検」のまとめ―
視聴覚室(11:20〜11:45) 青木
年4回自然体験学習を、春6月5日:県立有馬富士公園で生き物を観察したり、カエルを一生懸命に捕まえたり、夏7月15日:セミの生態を視聴覚室と末広中央公園で学習、秋10月5日:宝塚市自然の家で生き物や植物の観察や、蝶の勉強もしたり、今回:冬の自然の生き物を代表して武庫川の沿岸で20種類以上の野鳥の観察が出来たので、その内容をふりかえってみました。
毎回捕まえて観察した昆虫を通じて、昆虫や生き物をよく知り、昆虫が好きになり、自然が楽しく親しめたことや、これからも生き物や自然を大切にしようと思った事など、児童の感想がありました。
また生き物同士のつながりについて、例えば、ヘビとカエル、トカゲと虫、アリジゴクとアリ、トリと昆虫や木の実、水辺のトリとサカナなど実際の観
察した結果に、サバンナのライオンやシマウマの画像も加えて、食うか食われるかなど、それぞれの生き物の食べ物や生活を通して、テーマとなっている「生き物のつながり」も良く理解できたね、と復習しました。
有馬富士公園6月5日
末広小学校公園セミ学習7月15日
宝塚自然の家10月5日
武庫川野鳥観察1月18日
纏めとして「たべることは、つながること」という本の画像を使って、生き物は食べたり、食べられたりしてお互いに密接につながっていて、このつながりを食物れんさという事を学びました。私達人間もまた、動植物を食べているので、当然このつながりの中に組み込まれている事も学びました。そして食物れんさは皆植物から始まる事も知りました。
「世界じゅうで植物と動物は食物れんさでつながっています。一つでもつながりが切れたり無くなったりすれば、食べ物のつながりは全部変わってしまいます。植物や動物を大切にすることは、私たち自身を大切にすることです。私たちは食べることで全ての生き物とつながっているのです」
<スライドから抜粋>
福音館書店「たべることはつながること」から
<食物ピラミッド>
スライドの絵のように「食べることのつながり」を矢じるし→で説明することも出来ますが、「食物れんさピラミッド」で表わされる事も多いので、後で先生からよく教えていただいて、「食物れんさピラミッド」を作ってみましょう!
ピラミッド例 |
児童の作成例 |
◇◇◇感想発表から◇◇◇
体験学習を振り返って児童からは、ダンゴムシは虫? 生き物で一番強いのはチータじゃないの、時速何キロで走るの? タカは本当にカラスを食べるの? など素朴な質問や、知らない虫や鳥のことを親切に教えてもらってありがとう、4回のうち虫とりが一番楽しかった、生き物がつながっていることが分かりました、など感想が述べられました。
MNCのスタッフからは、1年間ありがとう。私達も皆さんと一緒に楽しく勉強できました。4年生になっても、学習したことを生かして、勉強を続けてくださいねとお願いしました。
―後日、鶴田先生から礼状が届きました―
4回の環境体験学習では大変お世話になりました。武庫ネイチャークラブの皆様のお力で有意義な学習ができており、私たちだけではとてもとてもできないものでした。心より感謝をしております。先日の鳥の観察も20種類の鳥を実際に確認でき、このような学習体験は本当に貴重なものです。子どもたちの中に鳥に関心を持った子どもも多くいたと思います。9歳の子どもたちにとってすばらしい財産になったことを嬉しく思っています。子どもは自然や理科の実験が大好きです。私たちも皆様方に見習い、しっかり教材研究をして授業に取り組みたいと考えます。私たち自身にもよい勉強させていただきました。ありがとうございました。
文/青木・桑原、写真・編集/平山
武庫ネイチャークラブ
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