UP 2010.6.27 HRY
MNC6月例会 宿泊研修
甲山自然の家 モリアオガエルを見よう
日時:平成22年(2010年) 6月23日(水)/24日(木)
天気:曇のち晴
場所:西宮市立 甲山自然の家(宿泊)
集合:17:00 甲山自然の家
活動:17:00〜18:00 事前研修
     18:00〜18:45 夕食
     19:00〜19:30 講義:モリアオガエルの生態
     19:40〜21:15 ホタル観賞、モリアオガエル観察
     21:30〜23:00 懇親会
        ―泊―
      5:00〜 6:30 早朝探鳥会(オプション)
      7:30〜 8:00 朝食 解散
参加者:29名
シニア自然大学で学んでから、この季節になると池の周りにあらわれるモリアオガエルの話題が出てくる。池にせり出した枝から綿に包まれたような卵塊がぶら下がっているのを見るととても不思議な感じがする。なぜあのような形になったのか疑問が一杯だ。その上、カエルの姿を見た人は少ない。西宮市の甲山自然の家の裏の池には毎年モリアオガエルが現れ、多くの卵塊を見ることができる。自然の家には宿泊施設があるので、夜行性のモリアオガエルを見るには絶好の環境にある。
 このようなことから、モリアオガエルを見よう、あわよくば産卵のシーンを目撃しよう、あわせてホタルを見ようという催しを企画した。

西宮市 甲山自然の家

 事前研修 17:00〜18:00
 6月23日午後の天気予報は曇りのはずであったが、大雨となり、徒歩組はその中を歩き集合した。行事のため遅れてくる環境科の5名を除き、24名が定刻に集まった。雨は収まったものの山道が悪いため、下見は中止し、ホタル及び甲山の成り立ちなどミニレクチャーを行った。また、数日前にモリアオガエルの産卵をカメラに収めた大橋さんの写真を鑑賞した。

モリアオガエルの池

モリアオガエルの産卵から孵化まで(大橋さん)
スライドショウ
 夕食後、全員揃い、当所の金山さんによる長年の観察の成果を拝聴した。モリアオガエルは指先に吸盤があり、木に登りやすい仕組みになっている。長時間かかってペアになったカエルが池に飛び込み、腹一杯に水を飲み込み、再び木に登り始めた。これを材料に尿と合わせてメレンゲを作り、その中に産卵し、精子と混合し、授精を促すというものだ。このときには数匹のオスが一緒に乗りかかってくる様子も写されていた。産卵に至るまで長時間かかることが紹介された。スライドの中にはヘビが成体を丸呑みする姿も撮らえられており、自然の恐ろしさを見せつけられた。

講義:モリアオガエルの生態 金山講師
 ホタル観賞・モリアオガエル観察 19:40〜21:15
8時から野外に出て、まず、広河原に向かいホタルを鑑賞した。久しぶりのホタルに歓声が上がったが、いつもより飛翔する数は少ないとのことであった。モリアオガエルの池に戻るとすぐにカエルを見つけられた。慣れてくるに従い、あちこちでも発見され、目の前でじっくりと観察した。メスを呼ぶ鳴き声は聞くことができたが、メスは現れる気配がなく、宿舎に引上げた。今回は産卵シーンまでたどり着けなかったが、様子もわかったことだろうから、数人で安全に注意して再挑戦してほしい。

広河原にて

数匹のホタルに歓声をあげる
モリアオガエルの池

モリガエルの池

木を登り雌を待つ雄のカエル

 オプション 早朝探鳥会(指導 黒田(捷)) 5:00〜6:30
翌朝、5時に黒田さんによる探鳥会に出発し、にぎやかな鳥の声を聞きながら散歩を楽しんだ。鳥合わせの結果です。葉が繁り、姿を見つけるのに苦労しました。

6月24日(木) 5:00〜6:30 晴 気温20℃

1 ウグイス 7 コゲラ 13 ハシブトガラス
2 エナガ 8 コジュケイ 14 ハシボソガラス
3 カワウ 9 シジュウカラ 15 ヒヨドリ
4 カワセミ 10 スズメ 16 ホトトギス
5 キジ 11 セグロセキレイ 17 メジロ
6 キビタキ 12 ツバメ 18 ヤマガラ

湿原付近で

鳥合わせ

なかよし池で
朝食後解散。社家郷山へイチヤクソウ、ササユリの観察に行くグループ、甲山での植生調査に参加する人と、皆さんの協力により、無事に一泊研修を終了しました。企画準備いただいた坪田様ほかお世話いただいた幹事の皆様にお礼申し上げます。
文/坪田、資料/大橋、写真・編集/平山

武庫ネイチャークラブ 

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