UP 2008.6.27 HRY
MNC 6月例会

伊丹の歴史と自然を歩く

(伊丹緑道〜昆陽池〜荒牧バラ公園)

■日時:2008.6.23(月) 天気 曇
■集合:JR伊丹 10:15
■行先:伊丹緑道〜昆陽池〜荒牧バラ公園
■ガイド:伊丹市文化財ボランティアの会 2名
■参加者:MNC21名
コース:JR伊丹駅10:20〜有岡城跡〜伊丹郷町〜猪名野神社11:00〜伊丹緑道〜緑ヶ丘公園(12:05〜12:10)〜瑞ヶ池公園〜たんたん小道〜昆陽池(12:50〜昼〜13:20)〜荒牧バラ公園(14:15〜15:20)〜阪急山本(JR中山寺)16:00、またはバスJR伊丹(阪急伊丹) 歩行約9km

Root Mapはこちら(伊丹市ガイドマップから)

1.有岡城跡〜(酒蔵通)〜三軒寺前広場〜旧岡田家酒蔵〜(宮ノ前通)〜猪名野神社


JR伊丹前、伊丹市文化財ボランティアの案内で

有岡城跡

旧岡田家酒蔵と旧石橋家町屋(右手)
伊丹は、戦国の城下町づくりから清酒醸造、さらに上島鬼貫らにより俳諧文化の花開いた町です。梅雨の合間、JR伊丹駅前に集合したのは予定より多い21名でした。伊丹市文化財ボランティアの会 田中さん(文化財)、川上さん(自然)の案内で、伊丹郷町〜伊丹緑道〜昆陽池を歩きます。
有岡城跡(伊丹城跡)は石垣、古井戸、礎石が残るだけですが、城主荒木村重の歌碑があります。
伊丹郷町界隈は月曜日は定休日で、酒蔵などを見学できませんでしたが、三軒寺、旧岡田家酒造、旧石橋家町屋から宮ノ前通りを歩き、猪名野神社にいたります。三軒寺のひとつ法厳寺には樹齢500年以上といわれるクスノキの巨木(天然記念物)があります。
思いきや あまのかけ橋 ふみならし なにわの花も 夢ならんとは     荒木村重

2.猪名野神社


猪名野神社参道

ムクロジで石鹸を作ってみせるガイドさん

2本だけ残るオガタマの木
猪名野神社は伊丹郷町の氏神、スサノオノミコトを祀る。有岡城の惣構の北端を守る「きしの砦」が置かれ、いまもその面影が残る。俳人鬼貫の句碑や伊丹市指定木ムクロジやオガタマの木があります。ムクロジの果皮にはサポニンが含まれ泡立つことから、昔は石鹸かわりに、またその実は羽つきの玉に使われていました。オガタマは一円玉のデザインになっています。

鳥は未 口もほどけず 初桜     上島鬼貫

3.伊丹緑道


アベマキの巨木

藤原良経の歌碑

アジサイが満開
伊丹緑道は、昭和57年(1982年)伊丹緑地保全地区に指定される。猪名野神社〜緑が丘公園まで伊丹台地の崖の中腹に沿う約1.2Kmの林の散策路で、加茂井(用水路)を整備したものです。藤原定家や藤原良経の歌碑があり、美しい日本の歩きたくなるみち500選に選定されています。さてどんな樹木があったでしょうか。
・アベマキ ・ネズミモチ ・クスノキ ・ヤブツバキ ・アオキ ・タラヨウ ・イヌビワ ・クロガネモチ ・クサギ ・アラカシ ・モチノキ ・アカメガシワ ・テイカカズラ ・ムクノキ・・・。これらの木についてはボランティアの会資料「伊丹の自然」に詳しく掲載されています。
ゐなやまの やまのしつくもいろつきて しくれもまたす ふくるあきかな      藤原定家

3.緑ヶ丘公園〜たんたん小道〜瑞ヶ池公園


緑ヶ丘公園下池でカワセミに見入る

瑞ヶ池公園 日米友好の桜

せせらぎのたんたん小道
緑ヶ丘公園には上池、下池の二つの池があり、下池には友好都市中国の仏山から贈られた「亭(ちん)」が水面に映える。ここでカワセミを観ることができました。ここから昆陽池までたんたん小道を歩きます。人工のせせらぎに沿った遊歩道ですが、いろいろな樹木が植えられ、自然観察を楽しむことができます。クヌギ、アベマキ、メタセコイア(曙杉)、ラクウショウ(沼杉)、スズカケ・・・・など。せせらぎにラクウショウの気根が続く姿は見事でした。
瑞ヶ池公園は周囲1.6Km、伊丹の浄水池です。桜の名所で、湖畔には日米友好の桜があります。(アメリカポトマック河畔の桜は伊丹産で里帰りした子孫樹)

4.昆陽池〜天神川〜荒牧バラ公園


昆陽池はカワウが占拠

天神川堤を歩く

荒牧バラ公園
昆陽池は、もと僧行基が741年に築造した農業用のため池。シニア自然大学の野鳥観察の定番ですが、今はカワウが占拠しています。人のいない池の東側では、ゴイサギの幼鳥が8羽ほど佇んでいました。ガイドさんとはここでお別れです。

ありま山 すそののはらに風吹けば 玉も波よる 昆陽の池水     藤原忠通

昆陽池センターで遅い昼食を摂る。天神川の堤に沿って荒牧バラ公園までは約2.5kmの舗装の道です。体力差で、隊列が長く伸びますが、全員無事に歩き通すことができました。バラは盛りを過ぎていましたが、思い思いに園内を観察して回りました。

荒牧バラ公園で
解散後は、バスで伊丹駅方面へ帰る人、また体力の残っている人はそのままJR中山寺、阪急山本まで1.5kmを歩きます。阪急山本まで歩き通した私の万歩計は、2万歩を越えました。

昆陽池で
伊丹は空港と酒蔵の街。山も大きな森もありませんが、意外にも緑がたくさんあり、自然を大切にしていることがわかりました。今回、我々の案内のために特別の資料まで作成し、懇切明解なガイドしていただいた伊丹市文化財ボランティアガイドのお二人方にあらためて御礼申し上げます。
写真・編集 平山
武庫ネイチャークラブ

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